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日本橋架橋100周年

神田の隣町のひとつが日本橋です。お江戸日本橋という言葉のとおり、江戸時代に経済・文化・運輸の中心となった場所ですね。江戸時代の金貨鋳造所跡地に建つ日銀本店、日本最古の百貨店である三越本店、三井財閥の本拠地であった三井本館などの歴史的建築物が数多く並んでいます。

 

一方で、近年ではコレド室町、日本橋三井タワーなどの商業施設も続々と誕生しており、新旧入り混じった様々な表情を持つ街です。FXを中心とした金融業界では、この「日本橋」はおなじみの街です。

 

この街のシンボルとして日本橋という石造のアーチ橋があります。道路原標が設置されており、主要国道の起点の場所です。この橋、現在のものが架橋されて今年でちょうど100年を迎えるそうです。最初に日本橋が架けられたのは江戸開府1603年。長らく木造であったため、火災や老朽化によって架け替えを繰り返し、今のものが20代目です。建築費用は当時の貨幣価値で51万円ほど。現在の価値に置き換えたら数億円相当といえるでしょう。

 

突然ですが、ここでクイズです。日本橋がかかっている河川の名前、皆さんご存知ですか。

 

1. 神田川
2. 隅田川
3. 日本橋川

 

正解は 3.日本橋川です。日本橋川は全長4.8km、千代田区と文京区の境にある小石川橋で神田川から分岐し、中央区の永代橋で隅田川に合流しています。東京証券取引所もこの日本橋川の川岸にあります。

 

日本橋川、意外と聞きなれないように思いませんか。実は日本橋川はそのほぼ全流域が首都高の高架下を流れています。首都・東京の中心地にもかかわらず、高架という屋根の下で陽の照らさぬ環境にあることがこの川への知名度や親近感を減らす理由と言えそうです。

 

そのような状況の中で架橋100周年を迎えた今、日本橋の街に水辺空間を取り戻すための都市計画が提言されています。その最大の焦点が首都高の撤去可否です。移転か地下化かなど様々な議論がなされているようです。

 

この他に、地元住民を中心とした定期的な日本橋の橋洗いや日本橋川の清掃、先月には日本橋のたもとに船着場が設置されるなどの地道な取り組みが行われています。

 

都市計画の類似事例の一つとして挙げられるのが、韓国・ソウルの清渓川復元計画です。ソウル中心部を流れる河川で、1970年代の高度成長期に道路建設のために埋め立てられましたが、2005年に市民の声に後押しされて河川として復活しました。私事ですが、先週ソウルへ行き、この川を見てきました。川の一帯はとても明るく清潔感、開放感があり、多くの人々が集う場所に生まれ変わっていました。

 

日本橋エリア再開発計画は、前述のとおりに首都高の撤去問題などが絡み、予算が数千億円レベルになると見込まれています。そのため、残念ながら今のところはそれほど進行していないようです。今年3月の震災当日、日本橋界隈も徒歩で帰宅する人々であふれかえっていました。防災の観点からも交通手段として水路を効果的に活用できるよう計画が進んでいくことを期待したいと思います。